田無神社の龍神様がお導きになる五龍神方位除祈祷。
それは、方位と心の乱れを調和する一楽萬開への道しるべ。
方位学においては、宇宙は「木・火・土・金・水」の五つの要素で構成されていると考えられています。この思想は中国の古代哲学に起源を持ち、日本にも古くから伝わり、陰陽道や方位学、医学、暦、風水、神道など、さまざまな分野に深い影響を与えてきました。中国ではこれを「五行」と称し、日本では「五元」とも呼ばれ、独自の文化の中に取り入れられてきました。たとえば、神社では方位や祭神の配置に五行の理論が応用されているほか、季節ごとの行事や食文化においても、五行に基づいた色・味・性質が活かされています。
この五元(五行)は、方位・季節・五色・五臓・五味・干支など、さまざまな物事を象徴しています。また、五行の間には「相生」「相克」「比和」という相互関係があり、互いに力を高めたり抑えたりする性質があります。五行はそれぞれが単独で存在するのではなく、互いに関係し合い、バランスを保ちながら世界を循環させていると考えられています。
特に「干支」は、その年ごとに天地を巡るエネルギー、すなわち「気」の変化を象徴するものとされています。人は生まれた瞬間に、その年に流れている「気」を体内に取り込むとされており、これが性格や体質、運勢の傾向など、個人の本質に深く関わると信じられてきました。このようにして取り込まれた「気」は、生涯にわたって変化することはなく、その人固有の「本命」の性質として宿り続けると考えられています。
また、九星とは、一白水星・二黒土星・三碧木星・四緑木星・五黄土星・六白金星・七赤金星・八白土星・九紫火星の九つの星を指し、これらは一定の法則に従って毎年循環しています。これらの九星は、毎年決まった法則に従って方位盤の上を巡回しており、個人の星とその年の星の位置関係から、運勢の良し悪しや吉方位・凶方位を判断する基礎となります。九星と干支・五行の関係を読み解くことで、その人にとって適した行動の時期や方角、注意すべき運気の流れを知ることができるとされています。
田無神社では、五行思想に基づき五龍神をお祀りし、方位・自然・気の調和を祈る文化が今も息づいています。中心の本殿には金龍が、東方には青龍、南方には赤龍、西方には白龍、北方には黒龍がそれぞれ鎮座します。また、境内にそびえる大きな銀杏の木は、それぞれの龍神様の御神木として、多くの方々に親しまれております。
良い方位を用いれば良いことが起こり、悪い方位を用いれば悪いことが起こる——これが「気学」の基本的な考え方です。方位学とは、悪い影響を及ぼす凶方位を避け、吉方位の力を積極的に取り入れて運気を高めていく開運法です。
しかしながら、現代社会においては、日々の生活の中で細かく方位や方角を意識して過ごすことは非常に難しいのが実情です。引越しや旅行、買い物などにおいても、多くの場合はそのときの都合に合わせて、自然と方角を選んで行動しているのが一般的です。そのため、思わぬ災難や運気の乱れを未然に防ぐ手段として、「方位除祈祷」を受けていただくことをおすすめいたします。
方位除祈祷とは、引越しや旅行、家の建築、転職、開業などで凶方位とされる方角に動く際、方位による災いや不運を避けるために神様にお祈りをするご祈祷のことです。人が移動する「方角」には、生まれ年や年ごとの巡りによって吉凶があるとされており、とくに「八方塞がり」や「鬼門」「裏鬼門」などの方角や年回りにあたる場合には、病気・事故・人間関係のトラブルなどが起こりやすいといわれています。そのため神社では、凶方位に関わる行動をする前に、神様に災厄を祓い清めていただき、無事に過ごせるよう願う「方位除け祈祷」を受けることがすすめられています。
「生まれ星」のことを、本命星といいます。本命星とは、あなたが生まれた年に、年盤(ねんばん)の中央に位置していた星のことを指します。まずは、下記の早見表をもとに、ご自身の生まれ年がどの「星」にあたるかを調べてみましょう。
「表鬼門」とは、十二支でいう丑と寅の間にあたる北東の方角を指します。古来よりこの方位は、「鬼が出入りする場所」とされ、災いや不運が入り込みやすい凶方位として忌み慎まれてきました。そのため、住宅の建築や引越し、祭事などにおいては、この方角への配慮が重視され、神事によって祓い清める習わしが伝えられています。
方位盤における北の位置は「困難宮」と呼ばれています。四季にたとえると「冬」にあたり、寒さが厳しく、光の少ない時期の象徴とされています。この方位にあるときは、運気が停滞しやすく、試練や忍耐を必要とする時期ともいわれます。しかし、冬が春への準備期間であるように、困難を乗り越えることで、新たな成長の糧を得られる方位でもあります。
「裏鬼門」とは、北東の表鬼門と対をなす南西の方角を指します。十二支でいえば「未」と「申」の間にあたり、表鬼門と同様に不浄が通る方位とされ、特に注意が必要な方角とされています。なかでも、家庭運や健康運に影響が出やすいとされており、生活の基盤に深く関わる重要な方位といえるでしょう。
「八方塞がり」とは、方位盤の中央に位置し、周囲の八方すべてが凶方位にあたる年回りや状態を指します。この年は、どの方向に動いても支障が生じやすく、新しいことを始めたり、移動や転居をしたりするのには不向きな、注意すべき年とされています。そのため、古くから神社などで厄除けや方位除けのご祈祷を受け、運気の通り道を開くことがすすめられてきました。