獅子頭

西東京市指定文化財である貴重な獅子頭(雄獅子雌獅子格一頭)です。嘉永3年(1850)9月に制作され、また元治元年(1864)4月に修理されていることが獅子頭の内部に漆書されています。
この獅子頭が作られた当時は、欧米列強の圧力が強まる幕末の時代でしたが、田無は宿場町として最も繁栄し、また、徳川幕府の直轄地である天領の農民としての意気も盛んでした。獅子頭はそのような田無の町の盛況を象徴した立派な拵えとなっております。
はじめ上宿と下宿が毎年神楽を競い、豊作かを占うときに供えられたとされていますが、後には雨乞いの獅子として村人から信仰され、今日に至っています。

獅子頭